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歯茎から出血する原因は?クリニックに行くべきケースも紹介

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「歯茎からの出血で考えられる原因は?」
「歯茎からの出血が見られた場合に確認すべきポイントは?」
「歯周病の治療にかかる期間と費用が知りたい」
歯茎から出血したことで不安に感じたことがある方も多いかと思います。
歯茎からの出血には歯周病や歯肉炎を始め、様々な原因が考えられます。
そこで本記事では、歯茎から出血が見られる方向けに、冒頭の疑問について解説していきます。
多くの選択肢から自分にピッタリな歯医者を探したい方、歯医者への受診を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

歯茎からの出血で考えられる原因

まずは早速、歯茎からの出血で考えられる原因から解説していきます。
出血だけでは一意に定めることが難しく、以下の6つが挙げられます。

  • 歯周病・歯肉炎
  • 虫歯
  • 被せ物の接合が上手くいっていない
  • 根管が炎症を起こしている
  • ブラッシングが不適切
  • 服用している薬剤による作用

それぞれ確認してください。

関連記事:虫歯かどうか確かめる方法は?セルフチェック表も紹介

歯周病・歯肉炎

歯周病と歯肉炎は、口内の不適切な衛生管理が原因で起こる症状のひとつです。
歯肉炎は歯茎の表面に限定される炎症で、赤みや腫れ、そして触れると出血しやすい状態が特徴です。
これに対し、歯周病は歯肉炎が進行し、歯を支える骨を含めた組織が破壊される深刻な状態で、放置すると歯の脱落につながる危険があります。
定期的なオーラルケアと歯科診療が予防と治療には不可欠です。

虫歯

虫歯は、歯の硬い組織が細菌によって破壊される疾患です。
歯の表面に付着した食べかすをエサに細菌が酸を生成し、これが歯を徐々に侵食することで発生します。
虫歯が進行し、深部の歯髄に到達した場合、炎症が歯茎へ拡大して出血の原因になることがあります。
定期的な歯科検診と適切な口腔ケアが、虫歯を予防する鍵です。

被せ物の接合が上手くいっていない

被せ物(クラウン)や詰め物が適切にフィットしていない場合、歯茎への刺激が原因で出血が起こることがあります。
正しくない接合は、隙間を作り出し、そこに食べ物の残りかすや細菌が蓄積しやすくなり、歯肉炎や歯周病を誘発する原因となります。
また、被せ物が歯茎に接触して圧迫することも歯茎の炎症や出血につながるため、違和感や出血を感じたら、早期に歯科医に相談し、適切な処置を受ける必要があります。

根管が炎症を起こしている

根管が炎症を起こしている状態は「根尖性歯周炎」として知られています。
これは、歯の内部にある歯髄(神経と血管の組織)が虫歯や外傷により感染し、炎症が歯の根尖部、つまり歯根の先端に達したときに発生します。
この炎症は歯の周りの骨に影響を及ぼし、結果として歯茎からの出血や腫れ、そして痛みを引き起こすことがあります。
根管の炎症は適切な根管治療によって解決されることが多いので、症状が現れた場合には歯科医への相談が必要です。

ブラッシングが不適切

歯茎からの出血は、時に過剰な力でのブラッシングや不適切な歯ブラシの使用によっても引き起こされることがあります。
強すぎる力で歯を磨くと、歯茎が傷つき出血しやすくなり、長期にわたると歯茎が後退してしまうリスクもあります。
また、硬いブラシや摩耗したブラシの使用も歯茎にダメージを与えて出血の原因になるでしょう。
正しいブラッシング方法と適切な歯ブラシの選択は、歯茎の健康を保つうえで非常に大切です。
どのようなブラッシングが適切かについては、ぜひ歯科医に相談してみてください。

服用している薬剤による作用

歯茎からの出血が起こる原因として、様々な薬剤による作用が考えられます。
とくに、血液抗凝固薬は、血液の凝固を抑えることで出血しやすくするため、歯茎が微細な刺激でも出血を起こすことがあります。
また、てんかん治療薬やカルシウム拮抗剤、免疫抑制剤なども歯茎の腫れや出血を引き起こす副作用を持つことが知られています。
これらの薬剤を服用していて歯茎の異常が現れた場合は、担当医や歯科医と相談し、適切な対処が必要です。

歯茎からの出血が見られた場合に確認すべきポイント

ここからは、歯茎からの出血が見られた場合に確認すべきポイントを3つ、解説していきます。

  • 口腔内は清潔か
  • 歯磨きは正しくできているか
  • 口呼吸はしていないか
  • 食生活は乱れていないか

それぞれどれに該当するか、確認しながら見てください。

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口腔内は清潔か

口腔内の清潔さは歯茎出血の原因を特定するうえで非常に重要です。
細菌が繁殖していると、それが歯茎の炎症・出血につながることがあります。
定期的な歯磨きとフロス使用で口腔内を清潔に保ち、歯茎からの出血リスクを低減させましょう。
また、このケースでは歯周病が疑われるため、その場合は歯科クリニックでの治療が必要になります。

歯磨きは正しくできているか

歯茎からの出血を確認したとき、歯磨きの方法が正しいかどうかも見直しましょう。
力を入れ過ぎたり、硬い歯ブラシを使用したりすると、歯茎を傷つけて出血を引き起こすことがあります。
正しい歯磨きは、柔らかいブラシを使い、歯と歯茎の境目を優しく円を描くように磨くことで歯茎の健康を保護し出血を防ぎます。
定期的な歯科健診を受けて、適切な歯磨き方法を確認するのも良いでしょう。

口呼吸はしていないか

口呼吸が習慣になっていることで、歯茎の出血が見られることがあります。
口腔内の乾燥により歯茎の粘膜がダメージを受けている状態です。
鼻呼吸に切り替えることで、歯茎を保護し、健康な口腔環境を維持しましょう。
なお、単純な傷による出血であればまだ良いですが、乾燥による不衛生が原因で出血している場合は歯周病が疑われます。
歯科クリニックで治療しましょう。

食生活は乱れていないか

歯茎からの出血が気になるときは、食生活を見直すこともポイントです。
バランスのとれた食事は、歯茎を健康に保ち、出血を防いでくれるでしょう。
とくに、ビタミンCやカルシウムを含む食品を意識的に取り入れることが推奨されます。
加工食品の過剰摂取や不規則な食事は避け、歯茎の健康をサポートする食習慣を心がけましょう。

歯周病の治療方法

歯周病治療では、まず歯面についた歯垢や歯石を除去する基本的な処置が行われます。
この処置をスケーリングといい、器具を使って行います。
治療後は、歯の根の表面を滑らかにし、不安定な咬み合わせを調整することで、歯周病の進行予防につなげていくのが一般的です。

関連記事:良い歯医者の選ぶ5つのポイント

歯周病の治療にかかる期間と費用

歯周病の治療にかかる期間と費用は、その進行度によって異なります。
一覧で見ていきましょう。

  • 軽度:5,000~10,000円(1~3か月)
  • 中度:10,000~15,000円(3~6か月)
  • 重度:15,000~20,000円(1年以上)

治療期間も治療費用も、重度に近づくほど大きくなります。
治療時の痛みも増していくため、早期の相談・治療が重要です。

関連記事:歯医者に何度も通うのはなぜ?治療期間を短くする方法も解説

健康な歯茎を維持するために

歯茎の健康を保つためには、毎日の正しい歯磨きが欠かせません。
とくに、朝食後と夜の食後には、歯垢が歯や歯茎に蓄積しないよう念入りにブラッシングをすることが大切です。
この習慣は、歯茎の炎症や歯周病の予防につながります。

関連記事:歯周病で手遅れにならないために!3つのサインを紹介

歯茎からの出血の原因として考えられるのは主に6つ

歯茎の出血は、歯周病や歯肉炎といった歯茎の問題が原因であることが多いです。
虫歯やフィッティングの不十分な被せ物、根管の炎症も出血を引き起こす可能性があります。
また、ブラッシングの方法が不適切であったり、ある種の薬剤を服用していたりすると出血しやすくなることがあります。
適切な診断と治療が必要です。
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