
「歯医者の初診料はいくら?」
「初診料と再診料の違いは?」
「初診料以外にかかる費用と金額の目安は?」
歯医者の初診料について、このような疑問をお持ちではないでしょうか。
歯医者に初めてかかる場合や、以前の予約から一定期間が過ぎてしまった場合には、基本料として初診料を支払わなければなりません。
本記事では、歯医者の初診料の目安や初診料以外に必要な費用、そして初診で歯医者を訪れる際の注意点などについて解説します。
目次
初診料とは
歯医者の初診料とは「1つの病気について初めて歯医者へかかったときに発生する料金」です。
また同一の病気に対する治療であっても、直近の来院から3ヶ月以上が経過した場合には再度初診料を支払う必要があります。
初診料の金額は病気の種類や進行状態、どの歯医者で治療を行うかによって異なります。
初診料の目安
厚生労働省によって定められる各医療機関の診療報酬点数によれば、2022年12月時点で歯医者の初診にかかる診療報酬点数は264点です。
診療報酬は1点につき10円として計算されるため、歯医者の初診料は2,640円として換算されます。
一般的に医療保険に加入している患者の場合は医療費が3割負担となるため、実際に歯医者で支払う金額は792円となります。
初診料以外にかかる費用
歯医者にかかる際には初診料または再診料が最低限必要な費用です。
また初診料や再診料以外にも、歯医者で治療を受ける際に必要な費用があります。
ここからは、初診料以外にかかる費用として、7つの費用項目を紹介します。
- レントゲン撮影
- 歯周病精密検査
- 歯周病患者画像活用指導料
- 歯科衛生士実地指導
- スケーリング
- 機械的歯面清掃処置
- 歯科疾患管理料
それぞれの費用項目の内容、料金の目安、どういった場合に必要な費用であるかについて確認しましょう。
レントゲン撮影
虫歯や歯周病、顎にまつわる病気に罹患した場合には、病状を詳しく検査するためにレントゲン撮影が必要です。
レントゲン撮影には、歯を部分的に撮影する「デンタル」と口腔内を全体的に撮影する「パノラマ」があります。
とくに初診を受ける際には検診で判断できない病気を見落とさないために、全体の状況を把握できるパノラマ撮影が用いられるケースがほとんどです。
レントゲン撮影にかかる費用の目安は、3割負担の場合で約1,206円です。
歯周病精密検査
歯周病の状態を正確に確認するために行われるのが、歯周病精密検査です。
専門の器具を使用し、歯周ポケットの深さや歯茎の腫れ、出血を調べます。
歯周病精密検査にかかる費用は、検査対象となる歯の本数や検査方法によって変動します。
一般的な歯周病精密検査の費用は、約1,200円が目安です。
歯周病患者画像活用指導料
歯周病患者画像活用指導とは、患者の口腔内の状態を写真で確認しながら、今後の治療目標や歯磨きに関する指導などを行う治療のことです。
料金は撮影する写真の枚数によって異なり、3割負担の場合写真1枚あたり約30円がかかります。
歯科衛生士実地指導
虫歯や歯周病の治療に用いられる方法として、歯科衛生士が磨き残しの染め出しを行い実際の病状についてを指導する歯科衛生士実地指導があります。
この場合、指導時間として15分以上がかかった場合に費用が発生します。
また口頭での説明だけでなく、文書として指導内容を発行してもらうことも可能です。
歯科衛生士実地指導にかかる費用の目安は、3割負担の場合で240円です。
スケーリング
スケーリングとは、虫歯・歯周病の継続的治療の際に用いられる治療です。
専門器具を用いて虫歯や歯周病の原因となる歯石の除去を行います。
スケーリングにかかる費用は治療の範囲によっても異なりますが、上下顎の前歯・左右奥歯の合計6ブロックで治療を行う場合では、3割負担で約786円かかります。
機械的歯面清掃処置
機械的歯面清掃処置は「PMTC」と呼ばれる治療で、専門器具を用いて歯の表面を研磨することで着色汚れやざらつきを落とし、白く滑らかでツヤのある歯に仕上げます。
スケーリングとPMTCは混同されやすいですが、スケーリングは歯石や歯垢の除去を行う一方、PMTCは歯の表面を磨き上げ美しい歯に仕上げるという点で、2つの治療は異なります。
歯科疾患管理料
虫歯・歯周病を継続的に治療する場合には、来院する度に歯科疾患管理料がかかります。
歯科疾患管理料の目安は3割負担の場合で約330円ですが、文書の交付が不要な場合には負担がやや軽減されます。
2回目以降は再診料がかかる
初診料は「1つの病気について初めて歯医者へかかったときに発生する料金」として新たな病気の治療にあたる際には必ず必要な費用です。
ただし、同じ病気の治療のために歯医者に再度かかる場合には再診料が必要です。
再診料の診療報酬点数は56点、3割負担の場合には168円を支払います。
再診料は初診料と異なり、歯医者に来院する度に定額を支払い続ける必要があります。
再診料は初診料よりも安い金額である場合がほとんどであるため、一般的に2回目以降の来院では5,000円ほど用意しておけば安心です。
ただし、先述したように最初の来院から次回の来院までに一定期間が経過してしまった場合には、再度初診料を支払う必要があることに注意しましょう。
また初診料・再診料で注意しなければならないのが、診療内容によって金額は大きく変動するという点です。
同じ虫歯治療でも、症状が軽い場合には医療費が約3,000円程度に収まる場合もありますが、一方で症状が重く多くの治療を必要とする場合には治療内容にしたがって医療費も高くなります。
くわえて一般的な歯科クリニックにかかる場合と大学病院にかかる場合とでは、大学病院にかかるほうが医療費は高くなります。
関連記事:歯科検診の最適な頻度は?歯科検診を受けるメリットや費用も解説
保険証がなければ10割負担
歯医者に来院する際には保険証を持参することで健康保険が適用され、通常の費用のうち3割を負担することで治療を受けられます。
このとき、保険証を忘れてしまった場合には保険適用外となり、実質10割負担となってしまいます。
無駄な医療費を支払わないためにも、歯医者など医療機関を訪れる際には保険証を忘れず持参しましょう。
ただし保険証を持参した場合でも、特殊な治療や通常とは異なる材質の詰め物を処置してもらう場合には、自由診療と判断され保険適用外となります。
セラミックの使用や歯科矯正を検討する場合には、自分の予算と十分に相談しながら適切な治療方法を検討しましょう。
初診に要する時間
初診に要する時間は、約30分~1時間が目安です。
ただし初診の場合には、歯の状態を調べるためのレントゲン撮影や問診票の記述が必要であるため、初診にかかる時間が目安よりも長くなってしまうことが予想されます。
初診を予約する場合には予約時間の直後に用事を入れないことや、時間に余裕をもって来院することを心がけましょう。
関連記事:歯医者は予約の何分前に到着するべき?当日キャンセルについても解説
歯医者の初診料はいくら?:自費負担額はおよそ800円
初診で歯医者を訪れる際には、基本料として初診料の支払いが必要です。
病気の状態によっては多くの治療費がかかる可能性もあるため、初診の際には余裕をもってお金を支払う準備をしておきましょう。
また、同じ歯医者に通っている場合でも新たに病気が見つかり治療が必要な場合には、再度初診料の支払いが必要です。
歯医者で治療する際には、初診料や再診料の目安金額を踏まえたうえで、自分の予算にあった治療方法を検討しましょう。
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